コンサルティング物語

中小企業のバランス・スコアカード(BSC)には「リーダーシップの視点」が必要

EME「コンサルティング物語」は、コンサルティングの現場を物語風にアレンジしたものです。
コンサルタントの役割を身近に感じて頂けるように、EMEの新しいチャレンジです。

 社員から選ばれる会社を創る −マネジメントをイベント化する−


その1

コンサルティング物語

〜社員に覇気がない〜

今回のコンサルティング物語は、EMEの関連会社である“100年企業創り合同会社”で支援した事例を取り上げます。
三大都市圏のベッドタウンH市に本社をおくC社は、創業90年(支援当時)の老舗菓子製造卸売業です。社長のE氏は5代目の経営者でした。創業当時から、家内工業で駄菓子を製造、店頭での販売をおこなってきました。4代目の現会長(E社長の父親)の時代に、自社工場を立ち上げるとともに、全国の菓子メーカーと提携して、古くて新しい駄菓子をコンセプトに、菓子の新商品開発、量産化を図り、卸売業に進出したのです。その結果、4代目が就任してから十数年で、C社は年商20億円の企業となったのでした。
しかし、年商20億円をピークに、売上高は停滞から減少傾向が続き、我々とのご縁をいただいた時には、年商12億円まで縮小していました。E社長と我々のご縁は、我々の「成長する会社の経営者の当たり前〜潰れない会社創り〜」というセミナーに参加されたことがきっかけでした。その後、コンサルタントが訪問した時に、自分が抱えている悩みをお話しされたのです。

 

E社長: 会社は、今年で創業90年となります。私で、5代目です。当初は、自宅兼工場で駄菓子を製造し、店頭で販売していました。父である会長の時代に、自社工場を建て、全国の中小の菓子メーカーと提携して、卸売に参入しまた。自社商品に加え協力菓子メーカーのユニークな商品と会長の卓越した営業力により、十数年で我が社の年商は、20億円を超えるまでになりました。
コンサルA: すばらしい成果ですね。
E社長: ところが、会長は販路開拓には卓越した営業力を発揮したものの、商品開発には熱心ではありませんでした。その結果、あらたな得意先を開発しても、既存の得意先の要望に応えることができず、大口の得意先が離れていったのです。
コンサルB: それで、業績が厳しくなっていったということですか。
E社長: そうです。私が、2年前に経営を引き継いだとき、年商は14億円まで落ち込んでいました。私は、経営を引き継ぐ前から、なんとか経営を立て直したいと、外部の協力メーカーと一緒になって、商品開発に取り組みました。しかし、売上高の減少幅は小さくなったものの、売上高の減少は止まらず、今期の売上高予測は、12億円程度の見込みです。
コンサルA: E社長は、C社に入社される前、どのようなご経験をされてきたのですか。
E社長: 私は、小さい頃から、親父、当時の社長から、C社を継ぐのだと言われてきました。だから、高校生になると、何の問題意識もなく、C社でアルバイトをしていました。就職するときにも、C社に帰ってくることを前提に、大企業の仕組みを学ぶために、大手食品メーカーに入ったのです。
コンサルA: いつ、C社に帰ってこられたのですか。
E社長: ちょうど、10年前です。当時はまだ、売上高が、成長軌道だったので、会長から、貴重な戦力が入社をしてくれた、我が社も安泰だと、喜んでくれたことを覚えています。しかし、その後、成長軌道から停滞、衰退軌道に入ったのです。正直、自社のことだけを考えると、会長が製造を協力会社に委託するというビジネスモデルを構築してくれていたことは、会長に先見の明があったと感謝しています。一方、販売量が減ったことによって、協力会者との関係はギクシャクしているのも事実です。
コンサルB: 会長は、C社の建て直しをE社長に託されたということでしょうか。
E社長: かっこよく言うと、おっしゃられる通りですが、私に勝算があったわけではなく、後継者の責任感から引き継いだというのが本音です。ただ、経営者となって、自分の悩みは深まるばかりです。「経営を立て直すためには、脱皮と飛躍が必要」とは頭では分かっているものの、「ヒット商品が生まれなくなった」「社員の退職が続いている」「社員に覇気がない」「協力会社とはギクシャクしている」、一方で、自分には「会長のようなリーダーシップがない」等々 この現実をどのように変えていったら良いのか、少しでもヒントになるようなセミナーや講演会を求めていたのです。
コンサルA: 我々のセミナーを選んでいただき、ありがとうございます。
E社長: ○○から、御社のセミナー案内をいただいて、“潰れない会社創り”という言葉に惹かれたのです。まさに、「我が社のことではないか」という想いでした。さらに、セミナーの中で聴いた、“経営者は、社員から選ばれる会社を創ることが重要である”それは、“社員が仕事に生きがいを感じられる、社員がワクワクして仕事をする会社を創ることである”との言葉に、自分の中で電気が走りました。このことをアンケートに書かせてもらったのです。
コンサルA: 電気が走ったと言われましたが、具体的に、どのようなことに気づかれたのか、教えていただけませんか。
E社長: 我が社は、今まで、社員にあまり関心を持っていませんでした。元々、家内工業からスタートした駄菓子屋ですから、会長も、卸売業に進出するまでは、家族以外の人と仕事をする経験がなかったと思います。卸売業に進出してからも、協力会社と開発した商品を、会長が率先垂範して販売するというスタイルでしたから、社員を作業員程度でしか認識していなかったかも知れません。私は、会長のようなリーダーシップを発揮できません。一方で、私は大手食品メーカーで10年働いてきました。組織を知っています。セミナーを聞いて、“活き活きと働く社員と我が社を変革していきたい”と確信したのです。
コンサルB: 組織を知っていることと、活き活きと働く社員と我が社を変革していくことは、単純につながらないのではないですか。
E社長: 説明不足でした。うまく言えませんが、個人個人で努力するよりも、組織で対応した方が、何倍も価値を生むことを知っているという意味です。会長の後姿をみて、“私が商品を開発しなければならない”と独り相撲を取っていたのかもしれません。一方で、どのようにすれば、現状の“社員に覇気がない”状態から、理想とする“活き活きと働く社員と我が社を変革していく”状態に、社員の意識や会社の雰囲気を変えていけるのか、その道筋づくりに、御社の力をお借りしたいのです。
コンサルA: わかりました。今日のお話をお聞きして、社長の想いを、十分に受け止めさせていただきました。あらためて、支援プログラムをご提案します。ただ、支援プログラムをご提案するにあたって、一つ重要なプログラムをご認識願います。会社を変革する場面においては、過去の価値観や成功体験から、様々な軋轢が起こります。その時、E社長としての考えを示し、毅然とした態度をとっていただかなければなりません。そのためには、“活き活きと働く社員と我が社を変革していく”ことを、C社長の心の中で肝落していただく必要があります。そのために、支援プログラムの最初に、社長の本音を内観していただくプログラムを導入することをご了解願います。
E社長: 会長のリーダーシップスタイルと決別し、自分の経営者としての姿勢を明確にしなさい ということですね。私が最も悩んでいたことですから、自分自身で結論をだすように取り組みます。

このようにして、“活き活きと働く社員と我が社を変革していく”ことを目的とした“社員から選ばれる会社創り”プロジェクト(通称「社員主体」プロジェクト)の推進が決定されました。





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