コンサルティング物語
ベンチャーマインドを醸成する
EME「コンサルティング物語」は、コンサルティングの現場を物語風にアレンジしたものです。
コンサルタントの役割を身近に感じて頂けるように、EMEの新しいチャレンジです。
ベンチャーマインドを醸成する 〜O大学の講座から〜
その1
〜講座の概要〜

今回のコンサルティング物語は、少し雰囲気を変えて、私の大学での講座内容と学生との対話の内容について、お話します。
関西の追手門学院大学の非常勤講師として、「ベンチャービジネス演習」を教えるようになって、4年目を迎えている。
なぜ、コンサルタントが、大学で講師をしているのか、と不思議に思われる方がいるかもしれないので、少し、経緯をお話しておくと、
私の前職の株式会社日本エル・シー・エーの大先輩であり、追手門学院大学の客員教授をされている、大野先生からご紹介頂いたことがきっかけとなっている。追手門学院大学では、小中高大学の一貫教育ができるという強みを活かすために、起業家教育に一つの特徴づけを行っている。私自身、コンサルタントが大学の講師など務まるのだろうかという不安を抱えながら、一方では、大学の先生では教えられない、実践に即した講座を創りたい、という想いからお引き受けしたのでした。
今回は、関西ベンチャー学会での発表原稿を基に、講座の概要について報告します。
1.1 はじめに
中小企業白書によると、99-01年 非一次産業の開業率3.1%と廃業率4.5%(2004年中小企業白書)となっており、1986年以降 開業率<廃業率 の状態が続いている。ベンチャー起業家の育成が課題といわれる所以である。一方、経営コンサルタントとして、現場で起業家を指導・支援している体験から言えることは、安易な起業が目立つ。特に、起業する責任感のなさ、社会的責任と起業する価値に裏付けられた動機付けがない。ベンチャー起業家の育成が求められるが、起業家としての認識・動機付けが必要である。
1.2 起業家育成講座の目的
大学におけるベンチャー起業家育成には、起業家としての認識・動機付けの場が必要である。そのためには、大学の講座が「自分のライフプラン・ビジネスプラン、さらには日々の活動(特にアルバイトの活動)に直接繋がっている」と認識できることが必要であろう。このような認識を持つためには、「大学の講座で学んだこと⇒アルバイトや日々の活動で活かす⇒大学の講座で発表する」このサイクルをまわすことが重要だと考える。
1.3 起業家育成講座のプログラム
私の担当している「追手門学院大学ベンチャービジネス演習」は、上記の目的を実現するために、講座を3つのステージに分けて、起業家育成に取り組んでいる。また、受講者間で、メーリングリストを開設、ベンチャー関係のセミナー・イベント紹介や公開可能な相談などコミュニケーションの場に活用している。
- 第一ステージ(春期講座)
人生における起業の位置付け、さらに、起業家として、大学で学ぶことと日常の活動(アルバイト等)との関係を明確にする。 - 第二ステージ(夏期アルバイト)
体験学習の期間。学んだことを踏まえて、アルバイト先を診断。ビジネスに対する問題意識を醸成する。 - 第三ステージ(秋期講座)
アルバイト先の診断結果を発表すると共に、学生が主体者となって、ビジネスプラン策定のプロセスを学ぶ。さらに、学生のモチベーションを高め、公募しているビジネスプランコンテストに挑戦することを目指す。
当講座では、学生の認識を検証するために、毎回、学生に感想文を書かせている。次回からの報告では、講座の内容とともに、学生の生の声も紹介していきたい。











